ホスホイノシタイドは細胞膜上の微量リン脂質ですが、その代謝を担う酵素が一つでも破綻すると、影響は全身の多様な臓器・組織に及びます。これまでに、発がん・転移・血管新生、組織炎症、血管炎・腎障害、神経変性病態、神経筋障害、痛覚過敏症、自己免疫病態、肺線維化、糖・脂質代謝異常、動脈硬化症、心筋病態、さらには白内障・骨粗鬆症・白髪化・低身長・早発卵巣不全といった加齢関連の表現型まで、ホスホイノシタイド代謝の異常が関与することが報告されています。下図は、ホスホイノシタイド代謝系の破綻に起因する疾患病態を、当研究室および関連研究の成果(遺伝子改変マウスの解析)とともに俯瞰したものです。